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真言宗豊山派の僧侶と長嶺ヤス子による
「世界平和祈願」托鉢行脚の旅
●はじめに
声明で世界的に評価が高い、真言宗豊山派の僧侶と、舞踊家の長嶺ヤス子が協力し、世界平和を祈願して“踊りと声明の野外公演”を6月21日〜29日まで、ローマ、マドリッド、パリで行なわれます。
今回の企画は、長嶺が1983年、50人の僧侶による声明をバックに、ニューヨークのカーネギーホールで公演し、大反響を巻き起こした、人間の原罪と救済を追及した作品『曼陀羅』が元になっている。
この作品は、その後、僧侶たちとの『托鉢行脚』という形で、野外公演として、国内13ケ所でも行われ話題を呼んだ。
●長嶺ヤス子 著
仏教での声明は、生活のため祈りであり、教訓と称賛の歌でもあります。 それは同じく、すべての歌の源であり、それだけで素晴らしい音楽です。
ダンスは昔からずっと祈りでした。 大地を踏み鳴らすことによって、人々が神々に祈りを申し出たのです。 私は、声明とダンスが同じ祈りであると信じ、また、人類の平和のために世界全体で行われるべきであると思っています。

9年前に私は、数十人の仏教徒の僧侶と、全国13ケ所を訪ね、托鉢行脚の巡礼をしました。 それぞれの場所で私は、僧侶の力強く反響する声明で踊り、聴衆と演者が一体となるのを感じました。声明と踊りが融合する瞬間に訪れる慈悲のこころは、地上を突き抜けて、私を天国のような忘れられない空間へと導きました。 私はそこに宇宙の存在を感じ、ダンサーであることの幸せを感じました。 私は今、この活動を続けることが、私の使命であると信じています。

僧侶たちの暖かい協力で、ヨーロッパでも、托鉢行脚の巡礼をすることができることは、私のとって非常にうれしいです。
私たちは心から、より多くの人々と、互いの慈悲の喜びを共有することができることを期待しています。

托鉢は、全ての人々の幸福のために声明を暗唱し、そのお返しに、人々から食物を分けて頂くために訪問する、仏教徒の僧侶の巡礼です。 私たちのパフォーマンスは、精神的な救済を求めて旅をする、欲望深き踊る女性の美と生を描写した、1時間の公演です。

●公演概要
○悪女あり(人間にひそむ罪の姿として)
  女は山肌に身をひそめて野道を渡る旅人を待つ。
  通りすがりの旅人を襲っては、所持品をかすめとる。
  女は日夜たゞ罪を重ねている。

○読経がきこえる(悪女の心への導きの声として)
  女はお経を耳にすると、なぜか悪の衣が薄れていく。
  悟りを受けたかのように、仏の心を自分の姿に描き出していく。
  だが束の間、悪の煩悩は再び燃えだす。
  煩悩の燃焼に吾が身をまかせ、読経の高潮に慄く女。

○迷いの川(煩悩と悟りの世界の間をさまよう姿として)
  女はさまよっている。
  悟りと心の煩悩の叫びが入り乱れて、女の葛藤は続く。
  やがて女は浄化された美しい自分を見い出す。

○菩薩(悟りを得た光明の姿として)
  煩悩から解脱した女の姿。
  美しい菩薩の表情。
  菩薩は天を仰ぎ、慈愛のまなざしを万物にそそぐ。

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●仏教徒の僧侶について
仏教は、中国を通って、6世紀に日本に紹介されました。
間もなく、その教訓を尊敬した、摂政として有名な聖徳太子(573年- 622年)によって、広く拡がりました。
日本の仏教は大きく13宗、小さくは56派あると言われています。
その中で、真言宗に属している豊山派は、最も音楽的に優秀な声明を詠唱すると言われています。
そしてこの巡礼には、全国の豊山派寺院の僧侶たちが参加してくださいます。
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