Panic Theatre フリンジ公演 Vol.7

公演詳細

中村 まり子:作・演出
「ホット・フラッシュ・バック」
出演:
中村まり子/関川慎二/山口智恵/真田薫/及川直紀/丸山直己/日置哲代
美術:飯田善彦/照明:日高勝彦/音響:井出比呂之/舞台監督:遠藤幸男/写真:伊勢和人
2007年5月16日(水)〜20日(日) 下北沢 OFF OFFシアター

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  チラシ1

 

あらすじ

小さなガラス製品工場を営む小早川修造と妻の夏子。
修造の会社が、バブル崩壊のあおりで破産に追い込まれる。人生の一大危機に二人は、いちかばちか、残った僅かな金を競馬につぎ込んで一獲千金を狙う。心の中で(まさかね)と思いながら。
競馬場には何人もの予想屋がいた。
馬券を全てはずしているツキのない夫に、夏子は提案する。「あそこにいる、あの予想屋さん、ずっと観察しているけど、全然お客が来ないの。なんか、当たらない予想屋さんらしいわ。あの人の予想に賭けてみない?」
半ばヤケになっていた修造は、有り金全てを捨てる覚悟で、妻の直感と不運な予想屋に賭けた。
馬名は《ホット・フラッシュ》。単勝で−発大穴だ。
修造はレースを見にスタンドへ。夏子は不安な思いで、広場で待つ。
なんと《ホット・フラッシュ》は、見事1着! 奇跡が起きて、喜びに気も狂わんばかりの修造。しかし、戻って来た場所に、待っている筈の夏子の姿がない・・・
それから16年。小野寺秋彦と冬美という腹違いの兄妹の元へ、不思議な男が現れて『小早川修造さんという方が、あなたがたご兄妹に財産を生前贈与されるとおっしゃっています。亡くなられたあなたがたのお父様に、大変お世話になったからだそうで。』と告げる。二人の父とは、あの不運な予想屋だったのだ。
予想屋・小野寺洋平は「自称詩人」で、秋彦と冬美のそれぞれの母親の他にも、あちこちに女をつくり、風来坊の生活をしていた。
一方大金を元手に、大成功して実業家に変身した修造は、今は病の身で、身の回りの世話をしている桜子との二人暮らし。
そして16年前に失踪した妻の夏子は、実は秋彦と冬美の父・小野寺洋平と駆け落ちしたのだった。
その小野寺は数ヵ月前、自殺死体で発見され、夏子の方は未だに行方が判らない・・・。一体、夏子は生きているのか、死んでいるのか・・・。
桜子が、みんなに告げる『七月最後の日曜日には、願えば会えます。死んでしまって、でも会いたい人に。』
不思議な縁に吸い寄せられるように集まったこれらの人々・・・。
彼らに《七月最後の日曜日》が訪れる・・・。
注◆タイトルの『ホット・フラッシュ・バック』は造語です。ホット・フラッシュというのは、女性の更年期障害の症状のひとつの名前。フラッシュ・バックは、映画などの用語で、過去のある場面に急に戻る事。この二つをくっつけたものです。

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