●こちらは「文芸漫談」の過去の公演リストです
Vol.32●2015年1月30日(金)ナボコフ『ロリータ』
料 金■2,500円(全席自由)
会 場■北沢タウンホール(TEL.03-5478-8006)
世田谷区北沢2-8-18
作品詳細
『ロリータ』 梗概
ヨーロッパからアメリカに亡命した中年の大学教授である文学者ハンバート・ハンバートは、少年時代に死別した恋人、アナベル・リーがいつまでも忘れられずにいる。
ヴァレリアという20代後半の女性と一度結婚もしたが、うまくいかなかった。
そのアナベルの面影を見出したあどけない12歳の少女のドロレス・ヘイズ(愛称ロリータ)に一目惚れをし、彼女に近づくための下心からその母親である未亡人と結婚する。
母親が不慮の事故で死ぬと、ハンバートはロリータを騙し、アメリカ中を逃亡する。
しかし、ロリータはハンバートの理想の恋人となることを断固拒否し、時間と共に成長し始めるロリータに対し、ハンバートは衰え、魅力を失いつつあった。
ある日突然、ハンバードの目の前から姿を消したロリータ。その消息を追って、ハンバートは再び国中を探しまわる。
3年後、ついに探し出すが、大人の女性となった彼女は、若い男と結婚し、彼の子供を身ごもっていた。
哀しみにくれるハンバートは、彼女の失踪を手伝い連れ出した男の素性を知り殺害する。
後に逮捕され、獄中で病死。
そして、ロリータも出産時に命を落とす。
作品はハンバートが獄中で書き残した「手記」という形式をとっている。
ナボコフ・ウラジミール <1899年〜1977年> ロシアの小説家
帝政ロシア時代のサンクト・ペテルブルグに生まれる。
父親は政治家。 ロシア革命で祖国を離れ、ベルリン、パリでの亡命生活を経て、 1940年にアメリカに渡り、英語でも創作活動を始める。
晩年はスイスのモントルーの高級ホテルで暮らした。
ロシア・アメリカ文学史上に屹立する異形の大作家である。
出演者プロフィール
いとうせいこう
1961年、東京生まれ。
早稲田大学法学部卒業。 作家・クリエーター。
『ノーライフキング』で小説家としてデビュー。
その後『ワールズ・エンド・ガーデン』『解体屋外伝』『豊かに実る灰』『波の上の甲虫』などを執筆。
2013年『想像ラジオ』で第35回野間文芸新人賞受賞。
最新作『鼻に挟み撃ち』(2013年すばる12月号)で2度目の芥川賞候補にノミネート。
主なエッセイ集として『見仏記』(共作/みうらじゅん)『ボタニカル・ライフ』などの他、舞台・音楽・テレビなどで活躍。
公式HP=http://www.froggy.co.jp/seiko/
奥泉 光
1956年、山形生まれ。
国際基督教大学大学院修了。小説家・近畿大学教授。
主な小説に『ノヴァーリスの引用』『バナールな現象』『「吾輩は猫である」殺人事件』『プラトン学園』『グランド・ミステリー』『鳥類学者のファンタジア』『浪漫的な行軍の記録』『新・地底旅行』『神器—軍艦「橿原」殺人事件』などがある。 1993年『石の来歴』で第110回芥川賞受賞。
2009年『神器—軍艦「橿原」殺人事件』で第62回野間文芸賞を授賞。
2014年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞を授賞。
公式HP=http://www.okuizumi.com/