Panic Theatre Vol.16 海外新作シリーズ

公演詳細

パニック・シアター 公演 
イザベル・ドゥ・トレド:作  中村 まり子:訳・演出
「タンゴにのせて」
出演:川辺久造/中村まり子/田村 連

美術:皿田圭作/照明:日高勝彦/音響:井出比呂之/舞台監督:遠藤幸男/写真:伊勢和人
2006年10月18日(水)〜22日(日) 下北沢 「劇」小劇場

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年老いた父と息子、その妻の3人が織りなす人間模様。
老い、不倫、離婚、家庭崩壊、愛する人との死別・・・
人生の苦難を内包しながらも、ユーモアを持って、現代人を温かく包む珠玉の作品!

 物語はフランス・ブルターニュ地方の海辺にあるカフェで展開していきます。
 このカフェを経営するピエール(田村連)。彼は今、長く連れ添った妻・アリス(中村まり子)との離婚問題に直面していますが、妻と2人の子供達を養うために身を粉にして働いてきた生き方をすぐには変える事が出来ず、孤独感に苛まれている妻の気持ちを理解出来ないまま、月日は過ぎて行きます。
 ピエールの老父・マックス(川辺久造)は妻に先立たれ、寂しい思いの中で暮らしてはいるものの、人生の楽しみ方を熟知して、飄々と、残された時間を堪能している愛すべき人物。彼は行く先々でその“突飛な”行動で、時に他人に迷惑をかけ、自分から言い出した「老人ホーム行き」を撤回したり、また「入る」と言い出したり。昔ならした社交ダンスを再開したり、新たにタップ・ダンス教室に通い出したり・・・
 そんな奔放な父親に、真面目一本やりの息子ピエールは時に苛立ちを隠せません。
 一方、仕事に夢中で家庭を顧みない夫に寂しさを隠せないアリスには愛人が出来、彼女は2人の子供を連れ、ついに家を出てしまいます。
 やがてマックスもついに老人ホームへ。
 たった1人になったピエールの生活。
 ある夏の始め、町のフェスティバルの日、ダンスに参加するため久々にこの町を訪れた父マックス、そして人手が足りないカフェの手伝いにやって来たアリス。
アリスは姑のマックスに初めて、妻として、女としての自分の苦しい気持ちを打ち明けます。マックスはそんなアリスを優しく諭し、幸せを祈りながらダンス会場へ・・・・・!?

新進作家イザベル・ドゥ・トレド 初の海外デビュー作。
国を越えた人の優しさ、悲しみ、いたわり、温かい人間の心を・・・

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